ドコモメールに届いたメールに公式マークがある。それでも「支払いの確認」「アカウントの再設定」といった内容に心当たりがない——そんなときは、メール内のリンクから手続きを進めないでください。
NTTドコモは2026年10月15日付のお知らせで、フィッシングメールに公式アカウントマークが表示されるケースが報告されていると案内しました。対象は一部企業のメールで、該当企業について、事象が解消するまで公式マークの表示を停止すると案内しています。[1]
マークの有無だけで判断せず、確認は普段使っている公式アプリやブックマークから行いましょう。 すでにメールを開いた方は、まず次の表で自分の状況を確認してください。
今どこまで操作しましたか?最初にすること
| 状況 | まず行うこと | 詳しい説明 |
|---|---|---|
| メールを受信した・本文を開いた | リンク・記載の電話番号を使わず、公式アプリなどから確認 | メールを開いただけの場合 |
| リンク先を開いた | 入力やインストールをせず、ページを閉じる | リンク先を開いた場合 |
| ID・パスワードを入力した | 正規のサービスから変更し、不正利用を確認 | ID・パスワードを入力した場合 |
| カード・口座情報を入力した | カード会社・金融機関へ連絡 | カード情報などを入力した場合 |
| アプリをインストールした | 不正アプリへの対応を確認 | アプリを入れた場合 |
※NTTドコモの被害時の案内をもとに整理しています。ドコモ以外のサービスの情報を入力した場合は、そのサービスの正規窓口で対応してください。[3][4]
何が起きた?公式に確認できる範囲
ドコモの公式ページ本文では、送信元のメール認証設定などの影響により、一部企業を装うフィッシングメールにも公式マークが表示されるケースが報告されたと説明しています。[1]
不審なメールは閲覧をやめるか削除するよう呼びかけ、事象が解消するまで該当企業の表示を停止すると案内しています。[1]
一方、確認したお知らせには、対象企業の具体名、受信件数、詳しい設定内容や解消予定日は記載されていません。この案内だけから、ドコモのメールボックスへの侵入や利用者情報の漏えいがあったとは判断できません。
「脆弱性」「BIMIロゴ」という説明について
確認した公式ページ本文では、技術的な原因の詳細やBIMIへの影響範囲は説明されていません。本記事では、公式本文で案内された公式アカウントマークの事象と、BIMIの一般的な仕組みを分けて説明します。
公式アカウントマークとBIMIはどう違う?
メールアプリが表示するマークやロゴは、送信元を確認する手掛かりです。本文に書かれた請求や、リンク先で求められる操作まで安全と保証するものではありません。[1][2][5]
| 仕組み | 何を示すものか | 利用者が気をつけること |
|---|---|---|
| ドコモメール公式アカウント | 申し込み企業などのメールについて、送信ドメイン認証の結果に応じてマークを表示する機能 | マークだけで本文や手続きの安全性を判断しない |
| BIMI | メール認証などの条件に基づき、対応サービスがブランドロゴを表示する仕組み | 公式マークとは別の仕組み。ロゴを見て入力を急がない |
ドコモは公式アカウント機能の注意事項で、メールの内容を保証するものではないと案内しています。BIMI Groupも、ロゴは認証に基づく判断材料であり、信頼性を保証するものではないと説明しています。[1][5]
マークが消えたら、偽物ということ?
マークがないという理由だけでも、偽物とは決められません。 今回は対象企業の表示停止が案内されています。また、通常でも転送や送信側の設定変更などでマークが出ない場合があります。[1]
「マークがあるから本物」「ないから偽物」のどちらにも頼らず、用件を公式アプリや公式サイトで確かめるのが実用的です。
不審なメールは、リンク以外の入口から確認する
メールに書かれた手順を追う前に、次の方法で同じ案内や請求が確認できるか調べてください。
- メールをいったん閉じる。
- 普段使っている公式アプリ、または登録済みのブックマークを開く。
- 利用明細・通知・アカウント状態を確認する。
- 判断できなければ、公式サイトに掲載された窓口へ問い合わせる。
公式アプリやブックマークを用意し、不審なメールのURLを押さない方法は、ドコモも案内しています。[4]
たとえば「支払いに失敗した」というメールなら、メールのボタンからカード番号を入れる前に、公式アプリの請求・利用明細を見ます。この例は確認手順を説明するためのもので、今回報告されたメールの実物を再現したものではありません。
表示名が見慣れた企業名でも、それだけで操作を進めないでください。日本語の自然さや見た目より、メールと別の入口で用件を確認できるかを重視しましょう。

開いてしまった・入力してしまった場合の対処法
メールを開いただけの場合
本文のリンク、電話番号、添付ファイルには触れず、必要な用件は公式アプリなどで確かめます。ドコモは不審メールの情報提供を受け付け、提供後は削除するよう案内しています。[3]
受信・開封したという事実と、IDやカード情報を入力したという事実は分けて考えてください。慌ててメールに返信したり、メール内の「確認」ボタンを押したりする必要はありません。
リンク先を開いた場合
入力やダウンロードを進めず、ページを閉じてください。ドコモの案内では、念のため閲覧履歴やCookie情報の削除も勧めています。[3]
すでに情報を入力した、アプリを入れた場合は、ページを閉じるだけでは対応が終わりません。次の該当項目も確認してください。
ID・パスワードを入力した場合
メールを経由せず正規のサービスを開き、速やかに変更手続きを行います。あわせて利用履歴や登録された連絡先に、身に覚えのない変更がないか確認してください。[3]
同じパスワードをほかのサービスでも使っている場合は、そちらも別々のパスワードへ変更しましょう。使い回しは被害を広げるおそれがあるため、ドコモも避けるよう求めています。[4]
カード情報などを入力した場合
カード発行会社や金融機関へ連絡し、状況を伝えてください。dカードは公式案内から利用停止・再発行の手続きができます。身に覚えのない利用がないか、明細も確認します。[3][6]
金銭被害が発生した場合は、警察への相談も案内されています。[3]
アプリを入れた場合
Androidで不正なアプリを入れた可能性がある場合、ドコモはセキュリティスキャンと不正アプリの削除を案内しています。ID・パスワード入力時の対応も併せて確認してください。[3]
端末や契約によって利用できる機能は異なります。操作に迷う場合は、端末・サービスの公式サポートへ相談してください。
企業のメール担当者が確認したいこと
ここからは一般的な運用上の提案です。今回の原因を特定した説明ではありません。
送信側では、配信サービスを含むメールの送信経路と認証設定を確認し、委託先と実際の認証結果を照合することが考えられます。今回の公表文だけを根拠に、SPF・DKIM・DMARCのどの設定が原因だったかは判断できません。
利用者向けの案内も見直す余地があります。「公式マークがあれば安全」とだけ説明している場合は、請求・本人確認・パスワード変更を公式アプリなどから確かめる手順を加えると、今回のような状況でも利用者が行動を選びやすくなります。
BIMIの導入・点検では、DMARCとの整合や受信サービスごとの表示条件を確認する必要があります。ロゴが出ることだけを確認して、点検を終えないようにしましょう。[5]
よくある疑問
ドコモのメールアドレスから来る詐欺だけが対象ですか?
今回のお知らせは、ドコモメールで表示される一部企業の公式アカウントマークに関するものです。「ドコモを名乗るメールだけの問題」とは読み取れません。[1]
iPhoneでも公式マークを確認できますか?
ドコモの説明では、iPhone・iPadはドコモメールのブラウザ版で確認できます。Androidはドコモメールアプリが案内されています。普段使うすべてのメールアプリで同じ表示になるという意味ではありません。[1]
マーク表示を自分でオフにすれば解決しますか?
マークを非表示にしても、不審メールの受信やリンク先への入力を防げるわけではありません。不審な用件を、別の入口から確認する手順を優先してください。
今回の影響企業や復旧時期は分かりますか?
本記事で確認した公式のお知らせには、企業名や解消予定日の記載はありません。[1]
公式マークやロゴは送信元確認の手掛かりとして使い、請求や再設定を急かすメールは一度閉じる。手続きが必要かどうかは、いつものアプリや公式サイトから確かめてください。
出典・確認時点
確認日:2026年10月16日(日本時間)。公式ページ本文を基準に作成しています。


