トレンドマイクロが2026年10月19日に発表した「最大100億円相当のセキュリティ支援」。対象となる組織や申込方法、個人向け「詐欺バスター」の90日間無料体験には、どんな条件があるのでしょうか。公式発表をもとに、法人向けと個人向けの違いを確認しました。
トレンドマイクロは2026年10月19日、国内向けの支援策を発表しました。ただし、100億円は法人向けライセンスクレジットの総額上限。個人向けには、スマホ用「詐欺バスター」の90日間無償提供などが案内されています。
無料で試せるのは助かります。でも、90日後に詐欺メールや不正アクセスがなくなるわけではありません。この記事では、支援の内容を整理しながら、無料期間の先まで続けられる対策を考えます。
本記事には広告・アフィリエイトリンクを含みます。情報確認日:2026年10月20日。支援の条件は変更される場合があります。
トレンドマイクロが発表した最大100億円相当のセキュリティ支援とは
発表されたのは「Japan Cyber Resilience Initiative」という取り組みです。法人向けには製品の利用権や専門家の支援、個人向けには詐欺対策アプリの利用機会を提供します。
| 対象 | 主な内容 |
|---|---|
| 対象となる法人組織 | TrendAI Vision Oneの導入・拡張用クレジット、専門家による支援など |
| 中小企業 | ウイルスバスター ビジネスセキュリティサービスの60日間無料体験(2026年12月31日までの利用開始が条件) |
| 個人 | スマホ向け「詐欺バスター」の90日間無償提供 |
現金の給付ではありません。法人向けの詳しい採択条件や配分額などは順次案内とされており、全国の組織に一律で同額が提供される制度ではありません。
トレンドマイクロ「詐欺バスター」90日無料の条件と利用方法
「詐欺バスター」の特典は、利用経路によって異なります。
- 公式オンラインストア:対象サイトで購入すると利用期間を90日延長。
- アプリストア:公式の指定手順に沿って導入すると90日間無料体験。
本支援は2026年12月31日までの利用開始が条件です。過去に90日間無料体験を利用した人は対象外になる場合があります。iPhoneでは、Safariをデフォルトブラウザにし、プライベートモードを使わないよう案内されています。
利用する場合は、アプリストアで検索するだけで済ませず、公式の90日間無料体験の手順から進めてください。期間終了後の料金・更新条件も、利用画面で確認しておきましょう。
90日間だけでも「支援」になる?
私は、対策を始める費用や手間を減らす点では支援になると考えます。通知が分かりやすいか、普段のスマホ操作を邪魔しないかなど、自分との相性を確かめられるからです。
一方で、製品を試してもらい、その後の契約につなげる販売促進の性格もあります。これは施策内容を踏まえた筆者の見方です。
無料体験の終了日は、脅威がなくなる日ではありません。試すなら「終わる前に、継続するか別の対策にするかを決める」ための期間として使いたいところです。

情報漏えいのニュースを見たら、購入より先に確認すること
セキュリティソフトを買う前に、今日からできる確認があります。IPAも、パスワードの使い回しを避け、多要素認証を利用することを案内しています。
- 漏えいした情報を公式発表で確認する。メールアドレスだけなのか、パスワードやカード情報も関係するのかで対応は変わります。
- 同じパスワードを使っているサービスを見直す。変更が必要な場合は、メール内のリンクではなく公式アプリや保存済みのブックマークから操作します。
- 多要素認証を設定する。特にメール、通販、金融サービスなど、重要なアカウントから確認します。
- 端末・ブラウザ・アプリを更新する。セキュリティソフトの契約が残っているか、保護機能が有効かも確認します。
- 不審な請求やログイン通知を確認する。異常があれば、カード会社やサービスの公式窓口へ連絡します。
セキュリティソフトで補えること、任せきりにできないこと
企業のシステムから情報が漏れる事故を、利用者のパソコンに入れたソフトだけで防ぐことはできません。流出した情報を回収する機能でもありません。
役立つのは、端末のマルウェア対策や危険なサイトへのアクセス対策などです。ただし、使える機能は製品・プラン・OSによって異なります。
| 気になっていること | 確認したい対策 |
|---|---|
| パソコンのウイルス感染 | ウイルス対策が有効で、更新されているか |
| 偽メール・偽サイト | Web保護や詐欺対策の対象、対応ブラウザ |
| アカウントの乗っ取り | 個別のパスワード、多要素認証、ログイン通知 |
| 家族の端末をまとめて守りたい | 利用台数、対応OS、管理・保護者機能の有無 |
| 写真や書類を失いたくない | 復元できるバックアップがあるか |
Windows標準の保護があるのに、有料ソフトは必要?
WindowsにはMicrosoft Defender ウイルス対策などの保護機能が組み込まれています。有料ソフトを買っていないだけで、無防備とは限りません。まずWindows セキュリティで現在の保護状態を確認してください。
有料製品を検討しやすいのは、パソコンとスマホをまとめて管理したい、家族の利用を見守りたい、困ったときのサポートも重視したい、といった場合です。今の対策で足りない部分を具体的にしてから選ぶと、不要な重複契約を避けやすくなります。
出典:Microsoft「Windows セキュリティ アプリの概要」
トレンドマイクロのセキュリティ支援の対象・申込方法
「トレンドマイクロの100億円支援は自分の会社でも使えるのか」と考えた方は、まず法人向け支援と個人向けの無料体験を分けて確認してください。
法人向けのサイバーレジリエンス支援策は日本全国の組織を対象としていますが、重要インフラ事業者や大企業、重要なサプライチェーンを担う組織を優先し、段階的に提供されます。対象条件やクレジット配分の詳細は順次案内とされており、申し込めば必ず採択されるとは限りません。
参加を希望する法人は、担当営業や契約中の販売パートナーへ問い合わせるか、トレンドマイクロの支援特設ページで詳細案内の登録方法を確認できます。個人向け「詐欺バスター」の90日間無料体験は、公式の90日間無料体験の手順から確認してください。
トレンドマイクロとノートン(Norton)を比較|ウイルスバスターとの違い
トレンドマイクロは会社名で、個人向けの総合セキュリティ製品には「ウイルスバスター」があります。今回90日間無償提供が案内された「詐欺バスター」とは別の製品です。継続する対策を比較するなら、詐欺対策アプリと総合対策ソフトを混ぜず、製品名とプランをそろえて確認しましょう。
ここでは、公式情報をもとに「ウイルスバスター クラウド(単体)」と「ノートン 360 デラックス」を比較します。どちらも今回確認したプランは最大3台ですが、含まれる機能は同じではありません。VPNやパスワード管理まで比較する場合は、トレンドマイクロ側の上位プランも候補になります。検出性能や動作の軽さを実測した比較ではありません。
| 比較項目 | トレンドマイクロ ウイルスバスター クラウド(単体) | ノートン ノートン 360 デラックス |
|---|---|---|
| 保護する端末の台数 | 最大3台(1台にOSが一つの場合) | 最大3台(今回確認した日本向けプラン) |
| 端末の保護・ネット詐欺対策 | ウイルス・マルウェアや不正サイトへの対策 | マルウェア対策やAIを活用した詐欺対策 |
| 情報漏えい監視・パスワード管理 | クラウド単体の基本構成には含まず。ID プロテクションなどの別製品・セット・上位プランで提供 | ダークウェブモニタリングとパスワードマネージャーを含む |
| VPN | クラウド単体の基本構成には含まず。上位プラン・別製品で提供 | VPNを含む。対応OS・機能制限の確認が必要 |
| バックアップ | 今回確認した公式説明では、付属するクラウドバックアップ容量の記載を確認できず | Windows向け25GBクラウドバックアップ |
| 価格の比較方法 | 必要台数を満たすプランで、同じ契約年数の総支払額と更新後の料金を比較 | |
| 今回のニュースとの関係 | 発表企業の製品。ただし、ウイルスバスター クラウド単体を90日無料にする発表ではない | 今回のトレンドマイクロ支援とは別の選択肢 |
2026年10月20日確認。販売経路・契約時期・プランにより条件が異なります。各機能はOSによって差があり、全端末で同じ機能が使えるとは限りません。漏えい監視は、流出した情報の削除・回収や、すべての流出の発見を保証する機能ではありません。
出典:ウイルスバスター クラウド公式/ウイルスバスター トータルセキュリティ公式/トレンドマイクロの利用台数の案内/ノートン 360 デラックス公式
家族の端末数と、使いたい機能で選ぶ
3台までの端末保護や不正サイト対策を中心に探すなら、両製品が比較候補です。すでにパスワード管理やVPNを別途契約している場合は、その重複も確認しましょう。WindowsのバックアップやVPNを一つの契約にまとめたいなら、ノートン 360 デラックスの機能構成を確認できます。これは選び方の例で、保護性能の優劣を示すものではありません。
トレンドマイクロには最大6台の「ウイルスバスター トータルセキュリティ」もあり、個人情報漏えい監視やパスワード管理などをまとめられます。ただし、この2機能の利用者は契約者1名です。ノートンにも別の台数・プランがあります。会社名だけで比べず、必要台数・使う機能・同じ年数の総支払額を購入画面で比べてください。初回割引だけでなく、更新後の料金と自動更新条件も確認しましょう。
24時間365日のデジタル機器の操作相談も重視する場合は、ウイルスバスター トータルセキュリティの「プレミアム」を別途確認してください。トータルセキュリティは、スタンダードとプレミアムでサポート内容が異なります。
【広告】トレンドマイクロのウイルスバスター クラウドを確認する
端末保護を中心に検討する方は、公式ストアで対応OS・台数・更新条件を確認してください。今回の「詐欺バスター」90日無料の申込先とは異なります。
トレンドマイクロの100億円支援・90日無料についてのよくある疑問
トレンドマイクロの100億円支援は個人も対象?
取り組み全体には個人向け支援も含まれます。ただし、総額最大100億円相当のライセンスクレジットは法人向けです。個人が現金やそのクレジットを受け取れる制度ではありません。
ウイルスバスターも90日間無料になる?
今回の個人向け90日間無償提供は「詐欺バスター」です。「ウイルスバスター」のすべての製品が90日無料になるという発表ではありません。オンラインストアでの購入特典は90日延長、指定のアプリ導入手順では90日間無料体験と、利用経路による違いもあります。
トレンドマイクロとノートンは両方契約した方がいい?
比較のために両方を購入する必要はありません。現在の保護状態と契約を先に確認し、使う端末・機能に合う製品を選んでください。切り替える場合の併用可否やアンインストール手順は、各社の公式サポートに従いましょう。
比較後に確認したい更新料金と契約の重複
選ぶ際は、対応台数とOS、必要な機能、更新後の料金、自動更新の条件、問い合わせ方法を確認しましょう。スマホ対応と書かれていても、WindowsとiPhoneで同じ機能が使えるとは限りません。
選択肢の一つがノートン 360です。公式サイトではウイルス対策、詐欺対策、パスワードマネージャー、VPNなどが案内されています。デラックス・プレミアムではダークウェブモニタリングも提供されていますが、これは流出した情報を削除・回収する機能ではありません。機能や利用条件はプラン・OSで異なるため、購入前に確認してください。
ノートンがトレンドマイクロの今回の支援対象になっているわけではありません。無料期間後も使う製品を探すときの、別の候補として紹介しています。
機能の確認元:ノートン 360公式製品ページ
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価格・キャンペーン・更新条件は購入画面で確認してください。すでに契約している製品がある場合は、残り期間と機能を先に確認しましょう。
無料期間を「自分の対策を決める時間」にする
無料体験を始めたら、終了日より前に見直しの予定を入れておきましょう。確認したいのは、継続費用、必要な機能、今の契約との重複の3点です。
使ってみて役立つと感じた機能は何だったか。家族も無理なく使えたか。体験中の手応えをもとに、継続するか、別の製品や標準機能で備えるかを決めたいところです。
まずは、いつも使うメールの多要素認証と、端末の保護状態から。



