医療従事者向けサイト「m3.com」を運営するエムスリーが、製薬企業向けサービス「MR君」への不正アクセスと個人情報の漏えいを公表しました。
対象は一部の医師会員と製薬企業の担当者です。氏名や勤務先、一部の人のメールアドレスなどが含まれる一方、ログインパスワードと保有するm3ポイントは含まれていません。
「自分も対象なのか」「患者情報はどうなのか」と気になる方に向けて、分かっている範囲と確認先を整理します。
※2026年10月16日確認。10月15日付のエムスリー公式発表を基にしています。対象人数や情報の詳細は引き続き調査中です。
MR君とは?医師と製薬企業をつなぐサービス
MR君は、製薬企業が医師に医薬品や疾病、治療などの情報を届けるためのサービスです。m3.com上で情報を確認したり、製薬企業側とやり取りしたりできます。「MR」は製薬会社の医薬情報担当者を指します。
今回、不正アクセスが確認されたのは、このMR君のシステムです。
漏えいの対象は?正確な人数は調査中
エムスリーは10月14日に不正アクセスを確認し、同日、一部情報の漏えいを確認しました。翌15日に公表しています。
| 確認したい点 | 公表されている内容 |
|---|---|
| 対象の医師 | 医師会員全体の1割未満 |
| 対象の製薬企業担当者 | 数百名規模 |
| 情報の種類 | 氏名、勤務先、一部の人のメールアドレスなど |
| 対象人数の確定値 | 精査中 |
| 対象者への案内 | 順次実施する方針 |
医師会員全員の情報が漏えいした、という発表ではありません。 一方、会員数と割合から人数を計算しても、公式な確定人数にはなりません。個別の対象判定は、同社からの案内や公式窓口で確認してください。
パスワード・ポイント・患者情報はどうなる?
ログインパスワードと保有するm3ポイントは、今回確認された情報に含まれていないと説明されています。クレジットカード番号などは、エムスリーが保持していないとしています。
この発表を理由に「パスワードが漏れた」「ポイントを不正に使われた」と判断する必要はありません。ただし、身に覚えのない利用があれば、公式窓口へ連絡してください。
また、今回の発表は、患者の診療情報や病院の電子カルテの漏えいを公表したものではありません。 公表上の対象は医師会員と製薬企業担当者の情報です。エムスリーの別サービスについて、今回の発表から影響を断定することはできません。
対象か気になるとき・不審な連絡が来たときの確認先

※解説用のイメージイラストです。実際の通知やサービス画面ではありません。
エムスリーは、同社を装ったメール、SMS、電話への注意を呼びかけています。10月15日の発表時点で、不特定多数への情報公開や不正利用の事実は確認されていないとしていますが、不審な連絡を受けた場合の確認先は押さえておきましょう。
| 状況 | 確認・対応先 |
|---|---|
| 医師会員で、自分が対象か分からない | 同社からの案内を確認。不明な点はm3.comカスタマーサポートへ |
| 製薬企業の担当者 | 対象となる取引先へ同社担当者が順次連絡する方針。社内窓口とも共有 |
| 不審な連絡・身に覚えのない利用がある | m3.comカスタマーサポートへ連絡 |
ここからは一般的な予防策です。突然届いた連絡でログインや認証コードの入力を求められても、そのリンクから操作を進めず、普段使っているブックマークなどから公式サイトを開いて確認してください。
氏名や勤務先が書かれていても、それだけで本物とは判断できません。仮に流出情報が悪用されれば、仕事上の連絡に見せかける材料になる可能性があります。これは想定されるリスクであり、今回そのような悪用が確認されたという意味ではありません。
原因と今後の対応は?
不正アクセスを可能にした原因は、詳細な調査が続いています。攻撃手法や侵入元など、発表で明らかにされていない点は分かりません。
同社は、判明している侵入経路を遮断し、監視と防御策の強化を進めていると説明しています。対象人数や情報の詳細については続報を確認する必要があります。
自分が対象かを確認するときも、不審な連絡を受けたときも、まずは公式発表と公式窓口を利用してください。
出典・参考情報
- エムスリー「不正アクセスによる個人情報漏えいに関するお詫びとお知らせ」(2026年10月15日・PDF)
- エムスリー「MR君」サービス紹介
- m3.comヘルプ「MR君・QOL君」
- ITmedia ビジネスオンライン(産経新聞、2026年10月16日)
いずれも2026年10月16日確認。


