VOISINGで個人情報漏えい|いれいすファンの氏名・購入履歴・「推し」情報も対象、フィッシングに注意

当ページのリンクには広告が含まれています。
VOISINGで個人情報漏洩アイキャッチ画像

「いれいす」などが所属する株式会社VOISINGは2026年8月18日、同社が利用しているBIツールへの不正アクセスにより、利用者の個人情報が漏えいしたと発表しました。対象件数については、現時点では調査中です。(Voising Official)

今回、注意したいのは氏名やメールアドレスだけではありません。

購入した商品や金額、利用しているサービス、さらに「どのタレントを応援しているか」という、いわゆる「推し」の情報まで含まれる可能性があります。 (ITmedia)

クレジットカード番号やパスワードの漏えいは確認されていませんが、だからといって安心しきるのは危険です。

むしろ今後、

「○○さんの限定グッズについてのお知らせです」

「以前購入された○○の返金手続きが必要です」

といった、本人の趣味や実際の購入履歴を知っているかのような、非常に信じやすいフィッシングメールやSMSが送られてくる可能性を考えておく必要があります。

この記事では、今回何が漏えいしたのかと、VOISINGのサービスを利用している人が今後どのような連絡に注意すればよいのかを一般向けに解説します。

目次

VOISINGで何が起きた?

VOISINGによると、2026年8月10日午前1時2分ごろから、同社が利用しているBI(ビジネスインテリジェンス)ツールに対する外部からの不正アクセスが始まりました。(Voising Official)

その後、8月16日午後6時47分から午後8時21分にかけて、BIツール内のデータが不正にダウンロードされています。

同社は同日午後11時55分に事態を確認し、翌17日午前1時55分までに対象システムを停止し、ネットワークから遮断しました。

不正アクセスの原因とみられる脆弱性については修正プログラムを適用し、関連するパスワードやアクセスキーの無効化・変更も実施。外部のサイバーセキュリティ専門機関によるデジタルフォレンジック調査も行われています。(ITmedia)

漏えいした可能性がある情報

VOISINGで漏えいした可能性がある氏名・住所・電話番号・メールアドレス・購入履歴・推し情報の図解

2026年8月18日時点では、対象となるデータ件数や利用者ごとの詳しい影響範囲について調査が続いています。

一方で、漏えい対象となった可能性がある情報として、次のようなものが挙げられています。(ITmedia)

  • 氏名
  • 住所
  • 電話番号
  • メールアドレス
  • 生年月日
  • 性別
  • 購入日時
  • 購入した商品などの購買履歴
  • 決済金額の記録
  • サービスへの加入状況
  • 応援対象タレントの選択情報(いわゆる「推し」の情報)

対象となるのは、「VOISING ID」「VOISING CONNECT」「VOISING ONLINE STORE」などを利用したユーザーです。VOISINGは対象者に対し、登録メールアドレス宛てに個別に連絡するとしています。(ITmedia)

クレジットカード番号やパスワードは漏れていない

ここは重要なポイントです。

VOISINGによると、

クレジットカード番号や口座情報などの決済データ、利用者のパスワードは、今回不正アクセスされたシステムには保存されておらず、漏えいしていません。 (ITmedia)

そのため、「今回の不正アクセスでクレジットカード番号やVOISINGのパスワードがそのまま盗まれた」という状況ではありません。

2026年8月18日の公表時点では、情報を悪用した二次被害も確認されていません。(ITmedia)

ただし、今回のケースではカード番号そのものよりも、別の情報の組み合わせに注意が必要です。

特に注意したいのが「推し」と購入履歴の漏えい

推し情報や購入履歴を悪用して本物らしいフィッシングメールを作る手口のイメージ

一般的な情報漏えいでは、

「メールアドレスが漏れたので迷惑メールが増えるかもしれない」

と考える人が多いと思います。

今回、それだけではありません。

「誰を応援しているのか」

「どの商品を購入したのか」

「いつ購入したのか」

「どのサービスに加入しているのか」

といった情報が含まれる可能性があります。(ITmedia)

これらは、フィッシングメールを本物らしく見せる材料になり得ます。

CISA(米国サイバーセキュリティ・社会基盤安全保障庁)も、攻撃者が個人や組織固有の情報を偽メッセージに盛り込み、本物らしく見せる手法について注意を呼びかけています。(CISA)

つまり今回についても、漏えいした情報が第三者に悪用された場合、単なる「大量送信の迷惑メール」よりも、特定のファンに合わせた精度の高いフィッシングに使われる可能性があると考えられます。

例えばこんなメールには要注意

推し情報や購入履歴を悪用して本物らしいフィッシングメールを作る手口のイメージ

以下は、VOISINGで実際に確認されたフィッシングメールではありません。

今回漏えいした可能性のある情報から考えられる二次被害の例です。

たとえば、自分が応援しているメンバー名を使って、

「○○さんを応援している皆さまへ、限定グッズの追加販売が決定しました」

というメールが届いたらどうでしょうか。

さらに、自分が実際に購入した商品に近い内容で、

「○○をご購入いただいたお客様へ、配送先の再確認をお願いします」

と書かれていたら、本物だと思ってリンクを開いてしまう可能性があります。

このほかにも、

  • 「購入商品の返金手続き」
  • 「ファンクラブ会員情報の再確認」
  • 「限定グッズの優先販売」
  • 「ライブ・イベントの先行受付」
  • 「登録住所に不備がある」
  • 「決済情報を再登録してほしい」

といった内容には注意が必要です。

特に「自分の推しを知っている」「以前買った商品に関連している」というだけで、正規メールだと判断しないことが重要です。

「自分しか知らない情報が書いてある=本物」ではない

今回のような情報漏えいで特に意識しておきたいポイントです。

これまでは、

「自分の名前が書かれている」

「実際に使っているサービス名が書かれている」

といったメールでもフィッシングの可能性がある、と注意されてきました。

今回さらに「推し」や購入履歴まで組み合わされれば、メールの説得力は高くなります。

フィッシング対策協議会も、最近のフィッシングメールについて、差出人を本物のように偽装できるほか、AIなどを使って自然な日本語の文章を作ることも可能で、見た目だけで本物と判断することは難しいと説明しています。(アンチフィッシング)

知っている情報が書かれていることを「本物の証明」にしない。

これが今後しばらくの間、特に重要な対策になります。

VOISINGからメールが届いたらどうすればいい?

VOISINGは今回の対象者に対して、登録メールアドレス宛てに個別連絡を行うとしています。(ITmedia)

そのため、本物の案内メールが届く可能性もあります。

一方で、それをまねたフィッシングメールが今後作られる可能性も否定できません。

そこで、メールやSMSに、

「個人情報漏えいについて確認してください」

「対象者か確認してください」

「返金手続きをしてください」

などと書かれていても、メール本文のリンクから手続きを始めないことをおすすめします。

フィッシング対策協議会も、普段利用しているサービスにアクセスするときは、メールやSMSのリンクではなく、普段使用している公式アプリやブックマーク済みの公式サイトからアクセスすることを推奨しています。(アンチフィッシング)

VOISINGに関する重要なお知らせであれば、まず公式サイトや公式アカウントから情報を確認しましょう。

今すぐやっておきたい対策

急がせる文面や不自然なURLなどフィッシングメール・SMSの特徴を示した図解

VOISING関連サービスを利用している場合でも、パニックになってクレジットカードを停止する必要がある状況ではありません。カード番号や口座情報、パスワードは今回の対象システムには保持されていなかったとされています。(ITmedia)

一方、今後の二次被害に備えて、次の点は意識しておきましょう。

1.メールやSMSのリンクからログインしない

VOISINGや所属タレントの名前が書かれていても、リンクをそのまま開かず、公式サイトや公式アプリから確認します。

2.「推しを知っているから本物」と判断しない

今回最も注意したいポイントです。

推しの名前、購入商品、サービス加入状況など、本人に関係する情報が含まれていても、正規の連絡とは限りません。

3.急がせる連絡ほど一度止まって確認する

「本日中」

「24時間以内」

「今すぐ手続きしないとアカウント停止」

など、急いで操作させようとする連絡には特に注意しましょう。

フィッシングでは、受信者を焦らせて冷静な確認をさせない手口が使われます。フィッシング対策協議会も、急いでいるときや思い込んでいるときには被害に遭いやすいと注意しています。(アンチフィッシング)

4.電話にも注意する

漏えいした可能性のある情報には電話番号も含まれています。VOISING自身も、フィッシングメールやSMSに加えて迷惑電話などへの注意を呼びかけています。(ITmedia)

電話口で、

「本人確認のためカード番号を教えてください」

「SMSで送ったURLから手続きしてください」

などと言われても、その場で対応しないようにしましょう。

5.家族が利用している場合は情報を共有しておく

子どもを含め家族がVOISING関連サービスを利用している場合は、

「推しの名前が書いてあるメールでも、リンクはすぐに押さない」

というルールだけでも共有しておくと安心です。

もしフィッシングサイトに情報を入力してしまったら

フィッシングサイトに情報を入力した場合のパスワード変更やカード会社への連絡などの対処方法

メールやSMSのリンクを開いただけで、直ちにすべての情報が盗まれるとは限りません。

しかし、リンク先でID・パスワード、クレジットカード情報などを入力した場合は別です。

入力したサービスのパスワードをすぐに変更し、同じパスワードを他のサービスでも使い回している場合は、そちらも変更してください。

クレジットカード情報を入力してしまった場合は、カード会社にも連絡し、不正利用がないか確認しましょう。

フィッシングとは、実在する企業やサービスを装ったメールなどから偽サイトへ誘導し、ID・パスワードやクレジットカード情報などを盗む手口です。(アンチフィッシング)

今回の情報漏えいでパスワード変更は必要?

今回不正アクセスされたBIツールには、利用者のパスワードは保持されておらず、パスワードの漏えいはないとVOISINGは説明しています。(ITmedia)

そのため、「今回パスワードが盗まれたから、ただちに変更しなければならない」という状況ではありません。

ただし今後、VOISINGを装ったフィッシングサイトに誘導してパスワードを入力させようとする攻撃には注意してください。

メールからログイン画面を開くのではなく、公式アプリや自分で開いた公式サイトからログインする習慣のほうが重要です。

今後、新しい情報が公表される可能性も

2026年8月18日の発表時点では、漏えいしたデータの対象件数など、まだ調査中の項目があります。(Voising Official)

VOISINGは外部のサイバーセキュリティ専門機関とともに調査を進めているため、今後、対象件数や影響範囲などについて追加情報が公表される可能性があります。

VOISING ID、VOISING CONNECT、VOISING ONLINE STOREなどを利用したことがある人は、しばらく公式発表を確認しておいたほうがよいでしょう。

まとめ|「推しを知っているメール」だからこそ警戒する

今回のVOISINGの個人情報漏えいでは、氏名や住所、電話番号、メールアドレスだけでなく、購買履歴やサービス加入状況、応援対象タレントである「推し」の情報まで漏えい対象になった可能性があります。(ITmedia)

一方で、クレジットカード番号、口座情報、パスワードは今回不正アクセスされたシステムには保存されておらず、漏えいは確認されていません。

現時点で二次被害も確認されていません。(ITmedia)

それでも今回注意したいのは、漏えいした複数の情報を組み合わせれば、従来よりも「自分向け」に見えるフィッシングメールを作れる可能性があることです。これは今回実際にそのような攻撃が確認されたという意味ではありませんが、個人情報を使って偽メッセージの信頼性を高める手法は一般的な標的型フィッシングでも使われます。(CISA)

「自分の名前を知っている」

「買った商品を知っている」

「自分の推しを知っている」

これらはもう、そのメールが本物だと判断する材料にはなりません。

今後VOISINGや所属タレント、公式ストアなどを名乗るメールやSMSが届いた場合は、記載されたリンクをそのまま開かず、公式サイトや公式アプリから確認することを徹底しましょう。(アンチフィッシング)

参考情報

  • 株式会社VOISING「当社が利用するBIツールへの不正アクセスおよび個人情報漏えいに関するお詫びとお知らせ並びに不審な連絡等への注意のお願い」2026年8月18日 (Voising Official)
  • ITmedia NEWS「2.5次元アイドル『いれいす』事務所のBIツールに不正アクセス ファンの氏名・電話番号や“推し”情報漏えい」2026年8月18日 (ITmedia)
  • フィッシング対策協議会「フィッシングとは」 (アンチフィッシング)
  • CISA「Manage your Online Presence」「Teach Employees to Avoid Phishing」 (CISA)
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

はじめまして、「ぴろりん」です。
社会福祉法人で総務を担当しながら、IT運用管理・情報セキュリティ対応など、いわゆる「ひとり情シス」業務も兼務しています。
このブログでは、IT運用管理・PC修理・情報セキュリティ対応・資格学習など、実務で直面した課題とその解決策を発信しています。
同じような悩みを抱える方のお役に立てれば幸いです。

目次