最終確認:2026年10月2日
Windows Update後に、これまで使えていたUSB DACやUSBスピーカーから突然音が出なくなった――。しかもデバイスマネージャーを見ると、「このデバイスを開始できません。(コード10)」と表示される。
この症状は、機器の故障とは限りません。MicrosoftはWindows Release Healthで、一部のUSB Audio Class 1.0機器が起動できない、または音を出せなくなる既知の問題を公式に確認しています。
確認されている症状は、無音だけではありません。音量操作が効かない、音量が0のまま動かない、サウンド設定が応答しない、といった状態も対象です。
結論: 2026年9月のWindows更新以降、一部のUSB Audio Class 1.0機器で「コード10」「音が出ない」などの問題が発生しています。9月14日の帯域外更新では8チャンネル/3Dオーディオ関連の症状は修正されましたが、コード10・無音・音量0・サウンド設定が応答しない症状は、10月2日時点でMicrosoftが引き続き対応中です。
Microsoftが確認している症状
MicrosoftのWindows Release Healthでは、影響を受けたUSB Audio Class 1.0機器で、次の症状が発生する可能性があると案内しています。
- デバイスマネージャーで「このデバイスを開始できません。(コード10)」と表示される
- USBオーディオ機器から音が出ない
- 音量操作が反応しない、または音量が0のままになる
- Windowsのサウンド設定が応答しない、または利用できない
- 一部の機器では、通常のステレオは動作しても8チャンネルや3Dオーディオなどで失敗する

このうち8チャンネル/3Dオーディオなどのマルチチャンネル関連は、2026年9月14日の帯域外更新で修正済みです。一方、コード10や無音など、残る症状についてMicrosoftは解決に取り組んでいます。
影響を受けるWindowsは26H2だけではない
この問題はWindows 11 26H2だけの問題ではありません。Microsoftが影響対象として挙げているクライアントOSは、Windows 11 26H2/26H1/25H2/24H2/23H2、Windows 10 22H2/21H2、Windows 10 Enterprise LTSC 2019/2016です。
Windows Server 2025、2022、2019、2016、2012 R2、2012も影響対象として掲載されています。企業でUSBオーディオ機器を会議室、受付、放送設備などに利用している場合も注意が必要です。
25H2・24H2では9月8日のKB5124008が発端
Windows 11 25H2/24H2では、2026年9月8日のセキュリティ更新KB5124008をインストールした後に問題が発生する可能性があるとMicrosoftが説明しています。Windows 11 23H2やWindows 10などでは更新プログラム番号が異なりますが、同じ2026年9月の更新に関連する問題として案内されています。
一方、Windows 11 26H2のRelease Healthでは、26H2をインストール後に一部のUSB Audio Class 1.0機器が起動または出力できない問題として掲載されています。
9月14日のKB5129195で全部直ったわけではない
Windows 11 25H2/24H2向けには、2026年9月14日に帯域外更新KB5129195が公開されました。この更新で修正されたのは、8チャンネルや3Dオーディオモードなど、マルチチャンネル利用時に失敗する症状です。
しかしMicrosoftのKB5129195の既知の問題欄には、コード10、無音、音量操作が効かない/0のまま、サウンド設定が応答しないという症状が残っています。つまり、「KB5129195を入れればUSBオーディオの問題がすべて解決する」という状態ではありません。
自分の症状が今回の不具合に近いか確認する方法
1. Windows Update直後から発生したか
9月8日前後のセキュリティ更新、またはWindows 11 26H2への更新後から突然発生した場合は、今回の既知の問題と一致する可能性があります。
2. デバイスマネージャーで「コード10」を確認する
- スタートボタンを右クリック
- デバイス マネージャーを開く
- サウンド、ビデオ、およびゲーム コントローラーを展開
- USBオーディオ機器を右クリックしてプロパティを開く
- 「デバイスの状態」にこのデバイスを開始できません。(コード10)と表示されていないか確認
黄色い「!」マークとコード10が出ていれば、Microsoftが今回案内している症状と一致します。
3. USB Audio Class 1.0機器か確認する
今回Microsoftが対象として明示しているのはUSB Audio Class 1.0です。USB Audio Class 1.0は、USB端子が古い「USB 1.0」という意味ではなく、USBオーディオ機器が使うオーディオクラス仕様の世代です。USB DAC、USBスピーカー、ヘッドセット、オーディオインターフェースなどで使われています。
製品仕様に「UAC1.0」「USB Audio Class 1.0」と記載されていれば対象候補です。WindowsにはUSB Audio 1.0用の標準ドライバー(Usbaudio.sys)と、USB Audio 2.0用の標準ドライバー(usbaudio2.sys)が用意されています。
いま試す対処法
まずWindows Updateを最新にする
Microsoftは一般的な更新後のオーディオ不具合でも、最初に最新のWindows Updateを適用することを案内しています。設定 → Windows Update → 更新プログラムのチェックから、利用可能な更新を確認してください。
ただし今回については、最新更新を入れていてもコード10や無音が完全には解決していないケースが公式に残っています。「更新したのに直らない=自分のPCだけ壊れている」とは限りません。
8チャンネル/3Dオーディオだけで失敗する場合
この症状は9月14日のOOB更新以降で修正済みです。Windows Updateを最新にしたうえで再確認してください。Microsoftは修正前、2チャンネルモードへ切り替えることで音が戻ったという利用者報告も紹介していました。
コード10・無音が続く場合
10月2日時点で、この症状に対するMicrosoft公式の万能な回避策は公開されていません。
一方、Microsoftの一般的なオーディオトラブルシューティングでは、次の操作が案内されています。
- 別のUSBポートへ接続する
- デバイスマネージャーからオーディオドライバーを更新する
- ドライバーをアンインストールしてPCを再起動し、再検出させる
- メーカーが専用ドライバーを提供している場合は最新版を確認する
ただし、これらは今回のWindows既知不具合専用の回避策ではありません。コード10が2026年9月更新直後から発生した場合、何度ドライバーを入れ直しても改善しない可能性があります。
急ぎなら別の音声出力を使う
会議や作業で今すぐ音が必要な場合は、PC内蔵スピーカー、3.5mmイヤホン端子、HDMI/DisplayPort経由のディスプレイ音声、Bluetoothオーディオ、今回の問題が出ない別のUSBオーディオ機器へ一時的に切り替える方法があります。これはMicrosoftが今回の不具合向けに示した公式回避策ではありませんが、修正版を待つ間の現実的な退避策になります。
セキュリティ更新のアンインストールは安易に勧めない
原因がWindows Updateにあるなら、更新プログラムを削除したくなるかもしれません。しかし今回の発端となった9月の更新はセキュリティ更新です。アンインストールすると、その更新に含まれるセキュリティ修正まで外れる可能性があります。
MicrosoftもRelease Healthで、コード10など未解決の症状に対して更新プログラムのアンインストールを一般向け回避策として案内していません。業務PCでは特に、自己判断で更新を戻すより、別出力へ一時退避しながらMicrosoftの修正を待つ方が安全です。IT管理者で即時の回避策が必要な場合、MicrosoftはMicrosoft Support for Businessへの問い合わせを案内しています。
USB DACそのものの故障と決めつけない方がいい
今回の問題で厄介なのは、症状がハードウェア故障にかなり似ていることです。「昨日まで鳴っていたUSB DACが急に認識しない」「コード10が出る」となると、ケーブルやDACの故障を疑いたくなります。しかしMicrosoft自身がWindows側の既知不具合として確認しているため、9月更新以降に突然発生した場合はWindows Updateとの関連を先に確認する価値があります。
可能なら、別PCや別OSで同じUSBオーディオ機器を試すと、機器故障との切り分けがしやすくなります。
FAQ
USB DACは全部この不具合の対象ですか?
いいえ。Microsoftが今回明示しているのは一部のUSB Audio Class 1.0機器です。すべてのUSB DACやUSBスピーカーで発生するわけではありません。
USB Audio Class 2.0機器も対象ですか?
Microsoftの今回の既知の問題はUSB Audio Class 1.0に限定されています。そのため、USB Audio Class 2.0機器全体が今回の影響対象として案内されているわけではありません。
KB5129195を入れれば「コード10」は直りますか?
10月2日時点では、そうとは言えません。KB5129195で修正されたのは8チャンネル/3Dオーディオなどのマルチチャンネル関連です。コード10・無音・音量0・サウンド設定が応答しない症状は、Microsoftが引き続き対応中です。
Windows 11 26H2へ上げれば直りますか?
今回の問題を直す目的だけで26H2へ上げる根拠はありません。 Windows 11 26H2のRelease Healthにも同じUSB Audio Class 1.0問題が掲載されています。
Windows 10でも起きますか?
はい。Microsoftの影響プラットフォーム一覧にはWindows 10 22H2、21H2、Enterprise LTSC 2019、Enterprise LTSC 2016も含まれています。
まとめ
WindowsでUSB DACやUSBスピーカーから突然音が出なくなり、デバイスマネージャーに「コード10」が出た場合、機器の故障だけでなく2026年9月以降のWindows既知不具合を疑う必要があります。
- 対象は一部のUSB Audio Class 1.0機器
- 影響はWindows 11 26H2だけでなく、25H2・24H2・23H2・Windows 10など広範囲
- 9月14日のOOB更新でマルチチャンネル問題は修正されたが、コード10・無音などは10月2日時点で未解決
まずはWindows Updateを最新にし、デバイスマネージャーでコード10の有無を確認してください。それでも改善しない場合は、別の音声出力へ一時退避しつつ、Microsoftの修正版を待つのが現実的です。

