光回線やWi-Fiの速度を見ていて、「100Mbps出ているのに、ダウンロード画面では12MB/sくらいしか出ない。8分の1しか速度が出ていないのでは?」と思ったことはありませんか。
結論からいうと、100Mbpsは理論上12.5MB/sです。 速度が8分の1に落ちたわけではありません。小文字の「b」と大文字の「B」が、そもそも別の単位だからです。
100Mbps ÷ 8 = 12.5MB/s。まずはこれだけ覚えておけば、回線速度とダウンロード速度をかなり正しく読めるようになります。

100Mbps=100MB/sではない|「b」と「B」で8倍違う
Mbpsは「Megabit per second(メガビット毎秒)」、MB/sは「Megabyte per second(メガバイト毎秒)」です。見た目はほとんど同じですが、b=bit、B=Byteという違いがあります。
1Byteは8bitなので、MbpsをMB/sへ直すときは8で割ります。SoftBankの公式FAQでも、7.2Mbps=0.9MB/s、Mbpsを8で割った値がMB/sに相当すると案内されています。
| 回線側の表示 | 理論上のMB/s | 1GBを落とす理論時間※ |
|---|---|---|
| 10Mbps | 1.25MB/s | 約13分20秒 |
| 100Mbps | 12.5MB/s | 約80秒 |
| 300Mbps | 37.5MB/s | 約27秒 |
| 1Gbps | 125MB/s | 約8秒 |
| 10Gbps | 1,250MB/s | 約0.8秒 |
※1GB=1,000MBとして単純計算。実際のダウンロード時間は通信のオーバーヘッド、混雑、Wi-Fi、端末、配信元サーバーなどの影響で長くなります。

なぜインターネット回線はMbps、ファイルはMBで表示するの?
インターネットの通信速度は、1秒間に何bitを送れるかを表すbpsが長く使われてきました。一方、ファイルサイズやストレージ容量はByteで表示されるのが一般的です。
そのため、速度テストでは「Mbps」、ブラウザーやゲームランチャーのダウンロード画面では「MB/s」と表示されることがあります。同じ転送を別の単位で見ているだけなのに、数字だけ比べると8倍違って見えるわけです。

1Gbps契約なら125MB/s出れば正常?
理論上は1Gbps=1,000Mbps=125MB/sです。ただし、契約上の「最大1Gbps」は通常ベストエフォート型の最大値であり、常に125MB/sでダウンロードできるという意味ではありません。
- Wi-Fiの規格・電波状況
- ルーターやLANポートの上限
- LANケーブルやNICのリンク速度
- 回線混雑
- VPNやセキュリティソフト
- ダウンロード元サーバーの速度制限
- TCP/IPなど通信処理のオーバーヘッド
つまり、1Gbps契約で実測500MbpsならMB/s換算では約62.5MB/sです。ダウンロード画面が60MB/s前後でも「契約の16分の1しか出ていない」わけではありません。
逆に「本当に遅い」と疑う目安
単位の違いを直したうえでも大きく遅い場合は、回線や宅内ネットワークを切り分けます。例えば速度テストで100Mbps出ているのに、複数の高速な配信元からのダウンロードが1〜2MB/s程度に留まるなら、単純なb/Bの違いだけでは説明できません。
まず確認したい順番
- 速度テストの結果をMbpsで確認する
- その値を8で割り、MB/sの目安へ直す
- Wi-Fiではなく有線LANでも試す
- PCのリンク速度が100Mbpsで頭打ちになっていないか確認する
- 別の配信元・時間帯でも同じか確認する
MBとMiBはさらに別物|1024の話はここで出てくる
もう一つ混乱しやすいのが「1MB=1024KB」という説明です。SI接頭語のM(mega)は本来10の6乗です。2進数ベースの2の20乗Byteを明確に表す単位としてはMiB(mebibyte)が定義されています。NISTも、1MiB=1,048,576B、1MBはSI接頭語として10進数で扱うことを説明しています。
普段の回線速度をざっくり換算する目的なら、Mbps ÷ 8 = MB/sで十分です。細かな容量計算をするときにだけMB/MiBの違いを意識すると分かりやすいでしょう。
よくある質問
100Mbpsなのに12MB/sしか出ないのは故障ですか?
故障とは限りません。100Mbpsは理論上12.5MB/sなので、単位の違いだけで説明できます。
100MB/s出すには何Mbps必要?
理論上は800Mbpsです。実際は通信のオーバーヘッド等があるため、安定して100MB/sを出すにはそれ以上の実効速度が必要です。
小文字のbと大文字のBは厳密に区別した方がいい?
はい。bはbit、BはByteとして使われます。速度比較では8倍の差になるため、特にネット回線やNAS、SSDの性能を見るときは重要です。
まとめ|速度を見るときは「数字」より先に単位を見る
100Mbpsと100MB/sは同じではありません。100Mbpsは理論上12.5MB/sで、100MB/sは800Mbpsに相当します。回線が遅いと感じたときは、まずbとBをそろえて比較するだけで、不要なトラブル切り分けをかなり減らせます。
参考資料
本記事は、以下の一次情報・公式情報を中心に確認して作成しています。

